コラム&エッセイ
散骨 編その14
最近、散骨(自然葬)が増えてきている?
ジャンル:コラム>散骨/最終更新日:2018.09.26
樹木葬霊園墓地樹木葬の風景
自然葬 とは、墓標としての人工物を用いず、海や山などへ遺灰を還し、自然の大きな循環の中に回帰していこうとする葬送の方法です。
日本での自然葬といえば、海や山への散骨、樹木葬などが主流ですが、世界では風葬、鳥葬、水葬、土葬など、自然葬も様々な「かたち」があります。
最近、散骨や樹木葬などの自然葬を望む風潮が強くなってきていますが、それは自然へ帰りたいという故人の思いもさることながら、遺された者へのメッセージ として「高額なお金を使わせたくない」また「墓守りの管理はしなくていいよ」といった故人の温かい心遣いの表れではないでしょうか。
これには、近年の核家族化や少子化の影響により、従来の家系を重んじた墓の管理体制が維持できなくなってきている事などの社会的な環境変化も要因として考 えられますが、もう一方で永らく続いて来た「しきたり」や「風習」にあぐらをかいて、あまりにも高額となってしまった葬送の費用。
これは、葬送に関連する 業者への警鐘とも受け取れます。
直葬や家族葬といった小規模なお葬式が主流になりつつある今、お墓の「かたち」も自然葬(海・山への散骨) や自宅で納骨供養などへと変わって行きそうな予感がします。
今後も時代と共に変わりゆく「葬送のカタチ」や「供養スタイル」について、この「終活コラム/千の風に乗って」で取り上げてみたいと思います。